医局日記

【学生、研修医向け】何科に入る?

勧誘シーズンですので、小話。

私の知る精神科の先輩、同僚、後輩に「精神科と迷った科は?」と尋ねて回り、得られた回答に考察を付け加えて紹介します。


【内科系全般】

精神科は、医師として比較的短期間で独り立ちできる診療科の一つ。
既卒生、他科からの転科組など、少し年長で医者となった人も多いです。
逆に外科系は長期間の修行を求められるため、現役生・体力派でないと厳しいかも。


【神経内科】

同じ”脳”を扱う診療科。認知症、てんかん等の治療において関わりの深い科です。
神経内科は”脳卒中”など緊急性の高い疾患も扱うため、精神科に比べると結構忙しいようです。


【血液内科】

難病に対し長期間、粘り強く治療にあたる、という点で精神科に通ずるものがあります。


【糖尿病内科】

「分かってはいるけれど生活習慣を変えられない…」
そんな多くの患者さん達と、時間をかけて話し合い、一緒に解決策を探していく。
カウンセリング的要素が求められるため、精神科と似ているところがあります。


【救急科】

救急の現場において、精神科との連携は必須。自殺未遂、興奮、アルコール依存、認知症、せん妄…
「命にかかわる精神疾患」を、一番多く診ているのは精神科ではなく実は救急科なのです。


【総合内科】

(適切な画像が見つからなかった…怒らないで)

「ストレスを抱えて体調が悪いけど、どこに行けば良いのか分からない…」
主に心身症の患者さんを、一番最初に診るのは総合内科だったりします。



まあ何科の医師になったとしても、医療者という仲間同士であることには違いありませんので

自分の道を突き進め!(・ω・)


以上。

幻のマラソン@長崎県

以前(6月6日)の日記で、長崎県で行われるフルマラソンは五島つばきマラソンだけと書きましたが、実は来年以降に延期になった長崎平和マラソンの前に、1回だけ本土でフルマラソンの大会が行われたことがあります。

平成23年11月にハウステンボスを中心に行われた「第1回長崎国際マラソン」という大会です。

当時のハウステンボスは倒産寸前の状況をH.I.Sが救って、さあこれから経営再建だ!という状況だったので、マラソンを開くのはハウステンボスのPRという目的もあったのでしょう。

しかし「第1回」大会は運営に不慣れなところが散見される傾向があることを差し引いても、運営に大いに問題があったようです。

具体的に言うと(RUNNETという私も愛用するサイトを参照)、

・前日の大雨で10㎞のコースが変更になったが、誘導員がコースを間違えて8.5㎞で終わった。おかげで世界記録が続出(!?)。フルマラソンでも誘導ミスがあり、5分近く足止めされたりコースを間違えて失格になった人がいたらしい

・フルマラソンは10㎞まで給水がなく、しかも最初の給水はコーラのみ

・ハウステンボス内の石畳が走りにくい

・発送ミスで、パンフレットに書かれてあった給食のカステラやうどんが出なかった

・ハウステンボスの雰囲気を壊さないために案内表示をなくす→おかげでスタート地点が分からなくなる人が続出した

など。

他にもいろいろと問題はあったようですが、ハウステンボス社長の

「結果的にハウステンボスの評判を落とすことになった」

とのセリフが決め手となり、「第2回」が行われることはありませんでした。まあ、マラソン大会の時もハウステンボスは通常営業だったので、ランナーと一般の観光客が衝突したりする可能性もありますからね。


それにしても10㎞走った後にコーラを飲まされる…これはきついな(苦笑)

精神科と運転免許

http://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo01/bo0102/index.html

星和書店 精神科治療学 第35巻05号 《今月の特集:精神科医療と自動車運転の現在・未来》
より抜粋

わが国では6種類の抗うつ薬を除いたほぼ全ての向精神薬の添付文書において、服薬中の自動車の「運転中止」を求めているという現実がある。病状が安定し、社会参画をしようとする患者の第一歩を阻む大きな壁になっている。(P.457)

諸外国の向精神薬と自動車運転に関する添付文書の記載について述べると、明らかに記載文言は非制限的である。142品目の向精神薬について、米国、英国、オーストラリア、カナダ等ではいずれも「禁止薬」としての記載は皆無。(P.477)

現時点で、業務上運転可否を判断する方法について、ゴールドスタンダードは存在しないのである。(P.483)



https://cocoromi-cl.jp/knowledge/other/drive/medicine-drive/

元住吉こころみクリニック 精神科・心療内科のお薬を服用中でも運転はできる?

お薬の影響や病気の症状で「運転に支障がある」と判断された状態で事故をおこした場合、『危険運転致死傷罪』が適応され、通常より厳しい罰則になります。症状やお薬で運転に制限のかかりやすい精神疾患の患者さんにとって、風当たりが強い内容になってしまっています。

「精神科の治療をしている限り運転はできないのか」と憤りを覚える方も少なくないかと思います。
その憤りは、実は処方している医師側も持っています。『日本精神神経学会』でも、「向精神薬服用中の画一的な運転禁止」に対しては一貫して反対の姿勢を示してきました。



https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/ninchi.html

運転免許の更新等運転免許に関する諸手続きについて > 認知機能検査について

75歳以上のドライバーは、高齢者講習の前に認知機能検査を受けなければならないこととされています。

時間の見当識、手がかり再生、時計描画という3つの検査項目について、検査用紙に記入して行います。公安委員会(警察)又は委託された教習所等で受けることができます。検査の実施は、約30分ほどで終わります。
点数に応じて、
「記憶力・判断力が低くなっている(認知症のおそれがある)」
「記憶力・判断力が少し低くなっている(認知機能の低下のおそれがある)」
「記憶力・判断力に心配がない(認知機能の低下のおそれがない)」と判定が行われます。

「記憶力・判断力が低くなっている」との結果であった場合は、臨時適性検査(専門医による診断)を受け、又は医師の診断書を提出することになります。認知症であると診断された場合には、聴聞等の手続の上で運転免許が取り消され、又は停止されます。


https://www.police.pref.saga.jp/menkyo/_5368.html

佐賀県警察本部 自主返納(運転経歴証明書)のご案内

運転経歴証明書

運転免許証のかわりとなる、身分証明書的機能を有するものです。
運転経歴証明書を提示することで交通機関の割引サービス等を受けることができます。


【まとめ】

精神科のお薬を飲んでたら「運転禁止」…とあるが、飲まないと病気が悪化して運転どころではなくなる。なので現状としては、「自己責任で」飲んでいただくしかありません。諸外国に比べて日本が厳しすぎるのかもしれませんが…。
認知症が疑われる場合は、必ず検査を受け、認知症の精査をしてもらう必要があります。
運転免許の自主返納制度がありますので、自信のない方は、事故のないうちに返納しておくのが良いかもです。

【教授の音楽療法】生まれは”猫年”…


https://www.youtube.com/watch?v=cqZc7ZQURMs

Amazonより画像拝借

アル・ステュアート Year of the Cat


(`・ω・)門司教授「十二支に、なぜ”猫”が居ないか知っているかい?」
(`・ω・)「ネズミ、牛、馬、羊は勿論、そもそも日本じゃ見ない虎まで入っているのに」
(`・ω・)「大昔から、そこら中に居るはずの”猫”が入っていない」

(・ω・)言われてみれば


http://psnews.jp/cat/p/42551/

PetSmilenews 干支に猫がいない理由とは?動物と干支にまつわるためになるお話


「ネズミに騙されて入り損ねた」説があります。

お釈迦様が「元日の朝に私の元に一番早く来たものから順に、十二番目までの動物を一年交代でその年の守り神にする」というおふれを出しました。猫が鼠にこのおふれの日にちを確認したところ、ねずみは1日遅れた日を教えてしまいました。
猫は次の日にお釈迦様のところに来ましたが、時すでに遅しで、十二支には入れませんでした。
猫が鼠を追いかけるようになった理由も、ここから来ているとされています。

(`・ω・)「でも実は”猫年”が存在する国もあるんだけどね」


https://www.eto12.com/junishi03.html

干支情報サイト 世界の十二支


チベットやタイ、ベトナムでは、なんと十二支に猫が入っています!いずれも兎に代わる形で並んでいますね。これらの国でも、縁起物として猫の干支グッズが飾られることがあるようなので、ちょうど猫年に旅行してみると、おもしろいお土産物が見つかるかもしれません。



(`・ω・)「で、曲の紹介に戻るよ」

あ、そうでした音楽の話だった。


http://alstewartweb.ciao.jp/index.htm

AL STEWART WEB Fan Site in Japan


アル・スチュワート(Alastair Ian Stewart)

1945年9月5日、スコットランドのグラスゴーで生まれる。
フォーク・クラブでボブ・ディランの曲を歌い、徐々に自分自身の曲を演るようになります。
カリフォルニアに移ったアル・スチュワートは1976年に「Year of the Cat」をリリースします。

(`・ω・)「フォーク・ロック、というジャンルだね。」
(`・ω・)「Year of the Catは彼の発表したなかで最もヒットした名曲なんだ。」
(`・ω・)「不思議な詩と、優しい音色。いわゆるノリノリなロックとはちょっと違った世界観に是非、触れて欲しい」


http://neverendingmusic.blog.jp/archives/14861154.html

洋楽和訳 Neverending Music より

彼女はシルクのドレスを身に着けて
太陽のなかから出てきたんだ
走って現れたのさ 雨のなかの水彩画のように
説明を求めて困らせちゃいけないよ
彼女はすぐにきみにこう言うだろう
“アタシ「猫の年」からやってきたの”って




私の干支を言うと年齢と正体がバレてしまうので伏せる(既に関係者にはバレバレだが)。

ちなみに猫アレルギーです。(涙)



【医局会】諸々連絡事項と、合同カンファレンス

【医局説明会】

(´=ω=)立石医局長「予定していた医局説明会ですが…」
(´=ω=)立石医局長「学内から新たに通達がありまして、やはり多人数での外食は自粛すべき、との結論になりました。」
(`・ω・)門司教授「まあ仕方ありません。僕も確認しましたが、きちんと感染対策した上での院内での説明会、という形式なら問題ないとのことなので、それで行きましょう」
(`^ω^)野上助教「情勢が落ち着いたら、改めて食事会やりたいですねー」


【学位審査】

(`・ω・)「國武くん、お疲れ様でした!」
(`〇-〇)國武医長「皆様の応援が心強かったです。ありがとうございました」
(`・ω・)「さあ次は立石くんの番だ!しっかり頑張ってね!」
(´=ω=;)「うわぁ緊張します」


【Amazon注文とゴミの持ち帰りについて】

(´・∀・)村川助教「皆さん、Amazonで本とか注文する場合、医局宛のは控えましょう。秘書さんが好意で運んでくれていますが、受け取りから医局へ運ぶまでは結構大変なのです」
(`^ω^)「教科書、専門書であっても、ちゃんと自宅で受け取りましょう!」
(  *´ω)医局秘書さん「あと皆さん、ゴミもなるべく各自で持ち帰っていただければ助かります~」


【糖尿病カンファレンス、認知症カンファレンス】

本日、糖尿病内科-精神科合同カンファレンスと、
神経内科-精神科合同での認知症カンファレンスがありました。
特に今回の認知症カンファレンスのテーマ、”認知症と運転免許”は大いに活発な議論が交わされました!

決して他人事ではない、高齢化が進む現代においてとても深刻になりつつあるものです。
日を改めて、詳細をまとめていきたいと思います。



【次回予告】

(`・ω・)「”猫年”が存在するのだ!」
(・ω・)「??」
(´=ω=)「??」
(´・∀・)「??」
(`・ω・)「そういう曲なんだよ!

あ、音楽の話題だったのか

(`・ω・)「僕の音楽療法は始まったばかりだ。どんどん紹介していくから楽しみに!」



以上。

【数学ネタ】パラドックス

①2つの封筒問題のパラドックス

https://www.lemono.jp/suugaku/two-envelopes.html

すっきり数学 – 2つの封筒問題


【問題】
2つの封筒があり、どちらも中にはお金が入っている。
一方の封筒には、もう一方の倍のお金が入っている。
あなたが選んだ封筒の中身は1万円だった。
ちなみに1回だけなら交換可能です。交換した方が得か?

もう一方は5000円または2万円なので、交換したときの期待値は
1/2 x 5000 + 1/2 x 20000 = 12500。交換した方が得のように思われるが…

これだと、最初に選んだ封筒の中身が何円であろうと”交換した方が得”ということになってしまう。2択のハズなのに何か変だぞ??



②サンプトペテルブルクのパラドックス

https://hamaguri.sakura.ne.jp/sentpeteruburg.html

サンプトペテルブルクのパラドックス(おかしな話) 期待値から経済学へ


【問題】
コインを投げて、どこまで表が出続けるかのギャンブルに参加した。
1回目で裏だったら0円。
1回目で表、2回目で裏だったら100円。
2回目まで表、3回目で裏だったら200円。
3回目まで表、4回目で裏だったら400円。
4回目まで表、5回目で裏だったら800円。
…という具合に、連続で表が出れば出るほど賞金が倍になっていきます。

期待値を計算すると…
1/2 x 100 + 1/4 x 200 + 1/8 x 400 + …
=1/2 + 1/2 + 1/2 +…
= ∞

なんと期待値無限大だ!!
さて、このギャンブル、参加費はお一人様1回、たったの100万円です。
勿論参加するよね?だって期待値無限大なんだから絶対お得だ!
…いや、そんなに当たり続けるわけないじゃん。なんか変だぞ?



解説は各webサイトを参照されたし。

数学系のパラドックスネタは幾つかありますが、だいたい”計算すべき値があるのに、問題文に騙されて見落としてしまう”パターンが多いようです。
人間の直感ってのは意外と当てにならず、ついつい思い込みから間違った結果を出してしまいがち。
正しい結果を出すためには、まず正しい解釈、条件設定が必要になります。

物事を見るときは常に「隠れている情報があるのではないか?」と一歩引いた視点を持つように心がけていきましょう。


以上。

【数学ネタ】その3【肥前セミナー】~統計学~

タイトルが忙しい。申し訳ない。

肥前精神医療センターにて開催されたセミナーを受講してきましたので、ご報告。


https://www.inf.shizuoka.ac.jp/labs/behavior_detail.html?UC=araki

静岡大学 情報学部 行動情報学科 荒木由布子 教授

による御講演です。テーマはズバリ、医学研究における「統計学」。



内容の詳細については、後日改めて解説させていただく。

かなり高度な内容でした。

参加者の99%は( 〇)゜゜ って感じの顔になっていました。

唯一、U野先生(臨床研究部長)が専門的な質疑応答を繰り広げておりました。

(ちなみに医者でありながら数学者、という超人ドクターです)



私に理解できた範囲で完結に纏めますと、


・これまでの研究では、「データを多く、変数を少なく」が主流であったが、
最近では「大量のデータ、大量の変数を扱う」になりつつある。

例えば「タバコを吸っている人が病気になるリスク」を研究する場合、
”タバコを吸う人”と”吸わない人”を、できるだけ多くかき集めて、比較分析する

…が常套手段だったわけです。

しかし実際には、「性別」「年齢」「職業」「食生活」etc…
関係があるかもしれない”要素”ってのは、数えきれないほどあるわけです。

そうした大量のデータから、本当に”因果関係”がある要素を見抜く。
それが最新の統計学が扱う、真髄となっているようです。
(具体的な手段、計算式については、直ぐ理解できるものではないので後日に。)



とりあえず小話として、

人工知能分野で人気のある”ディープラーニング”については、こうした研究には基本的に不向きとのことです。
ディープラーニングは、”理由はよく分からないけど答えはこうだ!”という、人間の持つ”感覚、あいまいな思考”を再現するのに特化したものなので、ブラックボックス化してしまい易いようです。「病気の原因はコレ?」「この治療は有効?」という、ピンポイントな解析ができない。強引な例えとしては、「30歳台、職業〇〇、喫煙有無、身長〇〇、体重〇〇…ピーガガガ、解析シマシタ。将来の病気発症リスクは●●%!」という予言はできても、じゃあ何に気を付けたら病気を予防できるの?と質問しても「ワカリマセン」という。


Y院長「我々臨床医は、データを”集める”側なものですから、こうした”解析”について良く知ることで、より良い研究モデルを構築できるでしょう」

その通りだと思います!


20200713_hizen

セミナー終了後、花束贈呈。



私も知識不足なもので、今回記載した内容が正しいという自信は無い。
勉強してまいります!(`・ω・)

【科学ネタ】飛行船の時代、再来なるか

https://www.businessinsider.jp/post-171928

BUSINESS INSIDER 贅沢な空の旅を実現! 世界最大の航空機「エアランダー」の内部をのぞいてみた


【飛行船の歴史】

飛行船の誕生、実用化は、飛行機の誕生(ライト兄弟)より少し早く、19世紀末に試験飛行に成功。20世紀初頭には民間・軍用に普及し始めた。

フェルディナント・アドルフ・ハインリヒ・アウグスト・フォン・ツェッペリン伯爵

ドイツの軍人(陸軍中将)であり、発明家・企業家。硬式飛行船を実用化した人物であり、「ツェッペリン」は幾つもの言語において「硬式飛行船」を意味する普通名詞となっている。

がっしりした骨組みを持つ”硬式飛行船”へと進化したことで、遂に実用的な航空機としての活躍が始まった。
それまでの”軟式飛行船”では不可能であった大型化(全長200m以上!)、高速化(100km/h以上で飛べました)を実現した。
しかし大型のため保管・管理が大変で、事故を防ぎ切ることは難しかった。
1937年のヒンデンブルグ号事故の影響を受け、飛行船は表舞台から姿を消すことになった。

航空機の主役は、頑丈で小型高速の、飛行機が取って代わった。
21世紀現在、小型軽量の利点を活かした”軟式飛行船”が、主に広告用として生き延びている。

スヌーピーJ号 2010年11月〜2016年12月末まで運用。


【新時代の飛行船】

飛行機と飛行船の中間、”ハイブリッド飛行船”というジャンルが注目されている。

https://sorae.info/030201/2017_05_12_air.html

sorae 世界最大のハイブリッド飛行船「Airlander 10」 再び空を飛ぶ


http://aeroscraft.com/

https://gigazine.net/news/20130201-giant-airship-aeroscraft/

NASAとアメリカ国防総省が共同開発する巨大な飛行船「Aeroscraft」


さほど大型化せずに済み、低速でも浮くので発着場所に融通が利く。
未整備地・被災地への輸送などで活躍できるかも。



https://www.cnn.co.jp/fringe/35058311.html

CNN.co.jp 金星の上空に浮かぶ探査用コロニー、米NASAが構想


宇宙開発にも、飛行船が活躍するかもしれない。舞台は金星だ。
金星の大気は非常に濃く、地表は90気圧、温度は400℃を超える。
地表に降り立つのは困難だ。(着地に成功した無人探査機は1時間も持たずにぶっ壊れた)
しかし上空なら安全。気圧も気温も、地球の表面と同じくらいだ。
飛行船を送り込み、プカプカ浮きながら生活するのだ。


一度廃れたものが、思わぬかたちで脚光を浴びる。
ロマンがあって好きです。(・ω・)

以上。

youtubeで筋トレ

前管理人です。

早いもので今年も半分が終わりましたが、上半期はコロナに振り回されているうちにあっという間に終わってしまった気がします。


さて、コロナで自粛だ、在宅勤務だと言われていましたが、家に籠っているとどうしても運動不足になります。

なのでステイホームでも出来るトレーニングがyoutubeにも多くアップされてる、というのを最近聞きました。

実際に調べてみると筋トレ法だけではなく太らない食べ方やダイエットレシピも多く出ています。

私は男ですがそれなりに料理はできる方なので、今度作ってみようと思います。ただし2人前作る傾向があるので食べ過ぎに注意(笑)


筋トレの話に戻りますが、最初にやってみたのは3分スクワットというやつでした。

3分間ひたすらスクワットをするんですが、途中でバウンドスクワットというのも混じります。これが結構きつい。

「地獄の30分」というのもあるそうなので、今度次の日が休みの時にでもやってみようと思います。そうでないと仕事に影響が出かねないので。

実際私は去年さが桜マラソンに出た次の日、筋肉痛と眠さで全く仕事にならずに午前中に帰った前科があります。それで今年はあらかじめ桜マラソンの次の日に年休を取ってたんですが、コロナでマラソンが中止になってしまいました。

まだまだ雨が続きそうなので、皆さんもyoutubeで検索してトレーニングを試してはどうでしょうか?

【数学ネタ】その2 ~数学を好きになろう~

「数学が好きだ!」という人は、あまり多くないと思う。
が、研究分野における統計学、近年活発なAI(人工知能)における線形代数、など、
科学の発展において数学は最重要学問、という事実。
勉強しようではないか、数学を。

で、勉強するにおいて一番大事なのは「楽しむ」こと。
まず楽しもうではないか、好きになろうではないか、数学を。


【抽象化の凄さ】

数学とは「抽象化」の学問である。
何が凄いかって、数学的に「正しい」ことは、「未来永劫にわたって正しい」ことになる。
科学には実験と検証がつきものであり、新たな発見によって定説が覆されてしまうことも時にある。
けれど数学における発見は、永遠に人類の役に立つ財産となる。
実験室も研究道具も必要ない。紙とペンすら要らない。ひらめき一つで宝物が見つかるのだ。


【微分、積分】

多くの高校生が脱落する関門。「こんなの何の役に立つんだよ!?」
逆です。微分積分こそ、実社会の利便に直結する、超実用的なものです。
隣町まで移動する太郎君は、実際にはスタート直後から時速4kmで動き出せるわけがない。
飛び上がった飛行機は、燃料を消費していくため刻一刻と重さが変化していく。
次の駅の停止位置に正確に止めるために、どの地点で電車はブレーキを開始すれば良いのか?

それを扱うのが微分積分なのだ。超便利だぞ。


【行列】

wikipediaより画像拝借。

多くの理系学生が「自分は理系じゃなかったのか…」と脱落したであろう(カッコ)の悪夢。
これは「一度にまとめて計算し、一気に答えを出す」ことが出来るという、すごい発明なのだ。
AならB、CならD、DならE…という途方もない計算が、A,B,C → D,E,Fと一発で解決してしまう。
人工知能分野のプログラミングにおいては、その有用性に驚かされることになる。


http://www7b.biglobe.ne.jp/~math-tota/suA/euclid.htm

より画像拝借


【実際、役に立ちました】

リーマン幾何学というものがある。
三角形の角度の和は180度になる。中学生で習う内容。

「でも球上に描いたら90度+90度+90度=270度になるじゃーん?」

だからどうしたという超屁理屈理論。こんなの何の役に立つんだ?

アインシュタイン「使わせてもらうで」

アインシュタインは重力を「引き寄せる力」ではなく、「空間の歪み」であると解釈した。
そもそも空間が平面とは限らん、というリーマン幾何学を取り入れることで、一般相対性理論が完成した。
今日もカーナビが正確に位置を示してくれるのは、相対性理論のお陰である。



【フェルマーの最終定理】

330年という時と、数多の数学者達が犠牲となった、悪魔のような定理。

「n=3なら成り立つぞ!」
「n=5も解明できた」
「逆に”成り立たない”と仮定して、矛盾が分かればいけそう」
「あれ、関係ないジャンル同士だと思ってたら繋がった」
「この”条件”が正しいと証明されればゴールだ!」

名だたる数学者達が人生を賭して挑戦し、次の世代へとバトンを渡しながら、徐々に真実に迫っていった。
壮絶なドラマである。興味ある人は是非。


…いかん、臨床統計学の勉強に戻ろう。
以上!