医局日記

第114回医師国家試験、精神科の問題

D-7 アルコール依存症の治療について適切なのはどれか。


a 入院治療が第一選択である。

b 断酒会は匿名参加が原則である。

c 離脱症状にベンゾジアゼピン系薬を投与する。

d 脳症の予防としてビタミン D は有効である。

e 患者に知らせずに抗酒薬を食事に混ぜて投与する。


解答は厚生労働省のページで発表されています。

https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2020/siken01/dl/seitou.pdf


臨床経験を積めば即答レベルの問題なのですが、解説しようとすると意外と上手く纏めるのが難しいと気づき、この問題をチョイスさせていただいた。

eを選んだアナタは多分、別方向に才能があると私は信じる。(ちなみに禁忌選択肢だったそうです)



以上。

怒涛の学内メール

新型肺炎への対応のためか、昨年と比べて学内メールが増えています。


「検温スクリーニングマニュアルを更新」

「外来部門へ通達」

「新型コロナウイルスによる入院について」

「農学部よりイチゴとカーネーション販売のお知らせ」

「感染拡大防止のためトリアージ用トレーラーハウス設置」

「緊急事態宣言を受け在宅勤務導入」



…さり気なく平和的なメールが混ざっている。


緊迫した情勢ですが、出来る仕事をこなすのみ。

以上。

【医局会】学生実習、どうなる?

学生実習。

本来であれば患者さんに触れ、臨床の現場を肌で感じて学ぶ、大切な経験です。

しかし新型肺炎の影響で、現在学生実習は事実上中止となってしまっています。


特に精神科においては、患者さんの表情、話し方、話す内容など、

直接会って会話しないと分からない事だらけです。

なのに患者さんに会うどころか病棟にすら入られない!


当科医局会では本日も、「何とか臨床実習に代わる、学生さん達への教育手段は無いものか?!」で大いに議論が交わされました。


ネット配信?

いやしかし個人情報の問題が…

録画じゃダメかな?

カメラどこにあるの

マイクは

(ワイワイガヤガヤ)


准教授「せめて、カンファレンスを見せてあげたいですね。録画でも。少しでも臨床の雰囲気を伝えたいです」

教授「そうですね。出来ることをやっていきましょう!」




ぼく「すみません、学生時代、カンファレンス、わたくし、眠くなり、その」

教授「心配要らない。僕も学生時代、なぜかカンファレンスの記憶が無い」

「奇遇ですね、私も」

「僕も」

「そもそも実習行ってた記憶すら」

准教授「えっと、あの…」


自分が主治医の立場になると、指導医から沢山意見をいただけるカンファレンスという場が、

とても勉強になる、大変貴重なものであるか良く理解できました。


「自分で考え、発表する」という体験で人は成長するものです。

こんな時代だからこそ、学生さん達に、少しでも何かを学んで欲しい。

当科は、あの手この手で実習体制を工夫してまいります!



以上。

【医局員各位】精神保健指定医の新規申請者へ

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/seishinhokenshiteii.html


厚生労働省のweb、精神保健指定医のページが4月7日に更新されました。

”新規申請におけるケースレポートのチェックシート”

という項目が新たに追加されています。

今年度、新規申請予定の医員の皆様においては必ずチェックしておきましょう。


精神神経科専門医制度と比較すると、精神保健指定医の申請は結構厳しい印象があります。

専門医は”医学的な専門性”を問われるものですが、

指定医は”法律的な専門性”を問われるものなので、

いかなる記載漏れ、ミスも許されない、という事なのでしょう。


各自治体によって、申請締め切り日が異なりますので要注意。

早めに保健所に直接問い合わせ、確認しておくべし。



以上。

抄読会中止。感染予防あるのみ。

毎週月曜日は当科医局での抄読会(英語論文を読んで発表するヤツ)の日なのですが、

新型肺炎の感染予防策として、当面は中止の方針となりました。


現時点で当院精神科は、面会禁止を除けば概ね通常の診療体制を維持できています。

ただ、隣県(福岡)との往来もあり、いつ佐賀県も感染が蔓延してもおかしくはありません。

日々、緊迫した状況が増しつつあります。予断を許さない。


私も休日は外出を控え、家で過ごす時間が増えています。

まあ、もともとインドア派なので普段と大して変わらない気もしますが。



こんな時にこそ明るい話題、テーマを見つけていきたい。

ちなみに自宅で引きこもってゲームするなら誰にも負けない自信があるが、

それはそれで平時に戻った際に批判を浴びることになりそうな気がする。

語るのはまたの機会に。


以上。

天文学ニュース。

https://www.nasa.gov/press-release/earth-size-habitable-zone-planet-found-hidden-in-early-nasa-kepler-data


Kepler-1649c、300光年ほど離れた場所に地球型惑星を新発見。

久々にESI(Earth Similarity Index)が高そうな惑星だ。


…けど、「埋もれてたデータから発見」ってのが何とも言えない胡散臭さ。

まあ科学の世界ではよくある事でしょうけど。

これが定説となるか、仮説止まりになるかは、今後の研究次第。


宇宙は広い。以上。

睡眠について

”不眠”は精神科の現場において診ない日は無い、とても多い症状である。

我々自身も、「なんだか眠れない…」と苦しい思いをしたことが一度や二度は有るハズ。

神経質な人には有りがちだが、「眠らなければ」と思えば思うほど、眠り辛くなってしまうもの。


ちなみに私はイメージトレーニングが大好きなので、これを活かして入眠してます。

すなわち”朝起きた時、眠くて布団から出たくない”ときの心境を思い返し、脳内で再現。

これ極めたらいつでも好きな時に眠れるようになった。



以上。

教授より。「研究の勧め」

先日、門司教授より「ぜひ読んでね!」と渡された論文についてのご紹介。


九州神経精神医学 別冊 第62巻第1号 平成28年4月

精神科専門医を目指す人への助言 -若い精神科いに対する研究の勧め-

門司 晃


当科教授である門司先生の若き医師時代から、現在に至るまでのエピソードが書かれております。あまり堅苦しくない文体で読みやすく、我々若手の後輩に伝えたい、という教授の思いが伝わる文章でした。

教授は、もともと工学系の大学を出た後に医学部へ入った転身組であり、当初は研究・学位にさほど熱意は無かったそうです。先輩に誘われる等のふとした契機に研究の世界に足を踏み入れ、今に至るとのエピソードでした。

熱血派の大学病院医師だと「医師は研究で業績を残すのも義務だ!」と言わんばかりに後輩を厳しく指導しがちなケースも少なくありません。

「必須ではないけれど、研究の経験はきっと臨床にも役に立つよ!」というかたちで勧めてくださる門司教授は、まだ臨床の現場しか知らない若手医師たちの気持ちを良くわかっているなぁ、と嬉しい気持ちになりました。



私は未だ統計学に未熟なため一人前の研究者には程遠いのですが、先輩の手伝いで患者さんのデータ集めをした経験はあります。地味な作業ではあるけれど不思議と、結構楽しかった。他の研究においても、やっぱりこうした地道なものなのだろうか。でも、それらが積み重なり、現代医学を発展させて行くんですよね。

自分もその一員になりたいぞ。道は遠いが、頑張っていこう。



以上。

中毒性の高いゲームまとめ

時間を忘れて楽しめる、おまけに知識や教養が身につく、そんな素敵なゲームについて書いていく。

別に紹介とか、おすすめとか、そういう意図ではない。念のため。



MINECRAFT

minecraft

世界的に大ヒットした、モノ作り系アドベンチャー。

開発者はスウェーデン出身のプログラマー、マルクス・アレクセイ・パーション。

個人的に評価が高いポイントは”レッドストーン回路”と呼ばれるギミック。

何とこれ、電子工学系の基礎知識・理解が求められるレベル。

達人プレイヤーの中には、ゲームの中で電卓を作ってしまった強者まで。

その要素を除いても、採掘や建築、農業や畜産、資材の確保や運搬、保管、管理など

楽しみながら想像力、計画性が身につく。



KERBAL SPACE PROGRAM

kerbal space program

宇宙開発シミュレーション。制作はメキシコのベンチャー企業、SQUAD。

デフォルメされた太陽系第三惑星を舞台に、ロケットや航空機を設計し宇宙開発を進めていく。

ざっくり言えば”宇宙版MINECRAFT”。その自由度と奥深さは本格的。

第一宇宙速度、推力、浮力、比推力、TWR、ΔV、近点、遠点、アポジキック、ホーマン遷移軌道、etc…

割と本気で宇宙科学、航空力学の基礎知識が身についてしまう。

(実際に学習教材として取り入れているところもあるらしい)

その分、かなり真面目に勉強する必要にも迫られる。

ちなみに私の場合、ゲームの攻略法を調べるつもりが、

気が付いたらJAXAのホームページで勉強してた。それくらい教養深いゲーム。



CIVILIZATIONシリーズ

civilization

石器時代から宇宙開拓時代までを体験する、文明戦略シミュレーション。

カリスマゲームデザイナー、シド・マイヤーが開発。

次々と新作が出ており、2020年4月時点での最新作は6。ちなみに私は4を購入した。

4作目のオープニングテーマ曲”Baba Yetu”はグラミー賞を受賞した名曲。

科学、宗教、文化、世界遺産、偉人、経済、外交…遊びながら人類史が学べる。

面白い点として、実際の歴史では滅亡してしまった文明も平等に扱われているところ。

マヤ、インカ、アステカ、ズールー、シュメール、とか。

ゲームを極める頃には人文科学基礎レベルの教養が身についていることだろう。

問題点としては、中毒性が高すぎて依存症レベルになる人が続出したこと。

私もこれが原因で学業に多大な支障が出た。(現在は何とか社会復帰できたが)

名作であることは間違いないが、絶対におすすめできないゲームだ。



Farming Simulatorシリーズ

farming simulator

読んで字のごとく。農業シミュレーション。

すみません、実は未だ私はプレイしていない。

ただ、私の先輩が

早く仕事を終えて、農作業に戻らねば!

とか言い放った姿が衝撃的だったので…。

そんなに面白いのだろうか。やってみたいが、まだそこまで時間的余裕が無い。



以上。

在宅勤務は実現なるか

新型肺炎の影響で、今日の医局会議は阿鼻叫喚大盛況でした。


「学生向けの授業を放送するから音声録音しろ?どうすれば良いんだ」

「出来ますよ!windows10をお使いの方は”ボイスレコーダー”のアプリを起動し、録音したファイルをPowerPointのスライドに張り付けt」

「マイク持ってない」

「ノートパソコンなら大抵付いてますから大丈夫です」

「デスクトップなんだけど」

「…」

「スライド一枚一枚、音声録音するの?面倒くさい。一発収録すれば良いではないか」

「windows movie makerを使えば、そうした編集も…って、いつのまにかアプリ非公開になってるぅー」


予備校はじめ、オンライン授業も充実しつつある現代。

取り残されていた我々は、これから大急ぎでテクノロジーの進歩に追いついていく必要に迫られました。

やるしかありませんね。


なお精神科においては、遠隔医療は法律上認められるのか?については未だ一致した見解が出ていない状況です。



※追記

4月8日の日記(http://saga-psychiatry.kir.jp/2020/04/08/1697/)につきまして、

教授から「僕こんな『したまえ』なんて語調使ってないよ!」と指摘されました。

はい済みません、若干誇張してました。捏造しました。もうしません。反省。

その後、”足の裏の米粒”についても言及ある、教授が執筆された論文を頂きました。

教授「これ是非読んでね!」

わかりました!



以上。