医局日記

【数学ネタ】組み合わせ爆発、アルゴリズムの話

https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1260899.html

PC Watch 2020年6月23日 スパコン「富岳」がライバル圧倒で4部門首位達成。まだ100%の性能は発揮せず

「富岳全体で15万8,976ノードの計算機が集約されているが、これはスマートフォン換算で2,000万台分に匹敵する。日本で年間に出荷されるスマートフォンの台数に匹敵する。また、サーバー換算では30万台に匹敵し、これもサーバーの年間出荷台数に匹敵する。富岳が2~3台あれば、日本のITをすべてカバーできる計算パワーを持っている」



…ところで、そんな凄い計算能力あったとして何に使うの?
2位じゃダメなんですかね。


と思ったことある人、正直に手を挙げなさい。


まあ答えとしては、「計算能力はいくらあっても足りない」のです。



組み合わせ爆発

https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1209/11/news104.html

ねとらぼ 日本科学未来館のアニメに狂気が宿っていると話題に
↓(公式サイトでの動画は公開終了してしまいましたがYouTube版が残ってます)

https://www.youtube.com/watch?v=Q4gTV4r0zRs&feature=emb_title

『フカシギの数え方』 おねえさんといっしょ! みんなで数えてみよう!



分析・計算っていうのは条件が1つ、また1つ加わるだけで指数関数的に所要時間が増えてしまうのです。

最近のコンピューターの性能が上がってきているのは確かですが、それと同じくらい、

「コンピューターに上手く仕事を与えて、より効果的に結果を引き出す」という、テクニック面の向上も積み重なっているのです。



https://qiita.com/drken/items/f909b79ee03e679c7142

Qiita drken氏による投稿 アルゴリズムとは何か!? ~ 文系理系問わず楽しめる精選 6 問 ~


↑具体的な例。数学アレルギーの方でも大丈夫。読みやすく纏まっています。
まあこんな感じで、必要な計算を絞り込むこと、が大事なわけです。


こうした工夫・効率化は人間の専売特許。発想で無から有を生み出すってのは凄いことだ。
というわけでAIに仕事を奪われる時代は未だ来ないと思うから安心して良い。(たぶん)



以上。

こんなAIもあります

前管理人です。

各分野で「AI」の話題が出ていますが、一番注目を浴びているのは将棋でしょう。

最近も「(将棋の)○○七段がAIを凌駕した?」とニュースになってましたからね。


AIは日本、いや世界の仕事や生活などを劇的に変えると言われている一方で、こんなちょっと間の抜けたAIもあります。


暇つぶしにAIと対戦するリバーシをやっていましたが、手を間違えて四隅を取られてしまいました。

普通リバーシで四隅とも取られたらまず負けでしょう。


ところが。

IMG_0157


なんと私が勝ってしまいました。とにかく相手に出来るだけ挟ませないようにする、ということだけ考えてましたが、よく勝てたものです(笑)


肥満外科について

http://www.kyumed.jp/guide/special/himan.html?sess=1

九州医療センター 肥満外科外来



糖尿病内科の先生を通して最近知りました。保険診療で受けることができます。


術式

胃の大半を切り取り、胃をバナナ1本くらいの大きさにする手術です。小さな胃で食事摂取量を制限し、少量の食事で満腹感を得られます。また、食欲増進ホルモンのグレリンの分泌を抑えるため、食欲自体のコントロールも出来ます。

(ちなみに九州医療センターは一番左の術式、腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を採用)


手術適応

①BMI(体重kg÷身長mの2乗)が 35以上 の病的肥満。
②肥満関連疾患のうち2型糖尿病・高血圧症・脂質異常症のいずれかを有する。
③6ヶ月以上の内科治療が行われ、抵抗性であること。

加えて、術前の条件として、減量・禁煙が出来る方、家族の同意が得られる方に限ります。また、手術は美容目的や、楽をしてやせるための手段ではありません。肥満を改善することで関連疾患を改善し、結果的に命を守るための手段です。手術後の長期にわたる食事療法・運動療法を含めたフォローアップが非常に重要ですので、これを継続できることが条件となります。


【精神科の観点から解説】

比較的新しい術式のため、治療成績、術後の経過については様々なようです。調べた限りでは、「すぐ満腹になってしまい思うように食べられず、吐き気がする」「我慢できなくなる」「食べ吐きしてしまう」など、かなりきついケースも。
自身の身体の状態が変わってしまった、という出来事は慣れるまで大変です。場合によっては抑うつ症状に至るため注意すべきです。
食欲の自制が困難、という点では”摂食障害”が元々あったor発症した可能性も考えるべきでしょう。

いずれにせよ、肥満外科治療を受ける場合には、前後で精神科のフォローが望ましいものと思われます。


以上。

【教授の音楽療法】~イパネマの娘~

(`・ω・)「今回はロック以外の曲を紹介するよ!ボサノバで行こう」

(`・ω・)「”イパネマの娘”って曲、知っているかい?」

(・ω・)あ、知ってます!有名な曲ですよね!


https://www.youtube.com/watch?v=NldPFVKYmiw

The Girl From Ipanema – Frank Sinatra & Antônio Carlos Jobim | Concert Collection 再生回数2200万


(Amazonより画像拝借)

アントニオ・カルロス・ブラジレイロ・ヂ・アウメイダ・ジョビン WikiPediaより

1927年1月25日 – 1994年12月8日 ブラジル出身のミュージシャン。

20世紀のブラジル音楽を代表する作曲家である。1950年代後半、ジョアン・ジルベルト、ヴィニシウス・ヂ・モライスなどとともに、ボサノヴァを創生したと言われている。多くのボサノヴァ歌手がジョビンの作品を演奏し、音楽的ジャンルを超えて広く影響を及ぼした。
ヂ・モライスと共作し、ジョアン・ジルベルトとスタン・ゲッツの共作アルバム『ゲッツ/ジルベルト』から人気となった代表曲「イパネマの娘」はビートルズの曲に次いで、カヴァーするアーティストが多いといわれている。


~イパネマの娘~

http://www.airegin.net/blog/2012/08/post-ce23.html

より画像拝借。2012年8月14日(火)東京新聞夕刊


(`・ω・)「実在の人物なんだよ。2016年のリオデジャネイロ・オリンピックの時にもちょっと話題になったんだ」

当時、ジョビン、モライスなどのボサノヴァ・アーティストたちは、リオデジャネイロのイパネマ海岸近くにあったバー「ヴェローゾ」にたむろして酒を飲むことが多かった。このバーに、近所に住む少女エロイーザが、母親のタバコを買いにしばしば訪れていた。
彼女は当時10代後半、170cmの長身でスタイルが良く、近所でも有名な美少女であった。
女好きの彼らはエロイーザの歩く姿に目を付け、そこからインスピレーションを得て、「イパネマの娘」を作ることになった。


ああ、でも僕は彼女を見つめることしかできない
「愛してる」って、どう伝えたら良いのだろう?
僕ならきっと、誠実な心を捧げられるのに
でもいつの日も、海へと歩いていく彼女は
まっすぐと前を向いていて…僕を見てはくれないんだ

(ノーマン・ギンベルによる英語歌詞→和訳)


(`・ω・)「美人に片思い。切ない歌詞だと思わないかい」

(・ω・)いいですね!

(`・ω・)「最近、彼女の”現在の姿”をネットで見つけてね。”イパネマの娘 モデル”で検索すると、彼女と彼女の娘さん達の写真が見られるよ」

(・ω・)今ではすっかり、おばあちゃん…でも、変わらぬ美しさを感じます

(`・ω・)「光陰矢の如し…まあ僕自身、すっかりおじいちゃんな年齢なわけだけど」

(`・ω・)「ずっと昔の出来事を、ついこの間のように感じることがあるよ」

(`・ω・)「あ、ちなみにこれ僕が20代最後の研修医時代の写真だけど見るかい??」

(・ω・)え!すごい見たいです!
(σ‿ σ)「見たいです!」( `-ω)「見せていただきたい」

ワイワイガヤガヤ




http://noriko-yamamoto.cocolog-nifty.com/memo/2011/06/post-ce23.html

memorandum 山本のりこ * Bossa Nova vocal & guitar より

ああ なぜ私はこんなにも孤独で
ああ なぜ全てがこんなにも悲しい
ああ 目の前に存在する美しさ
美は私だけのものではなく
そして 独りで通り過ぎていくものなのだ

(ポルトガル語→和訳)


(`・ω・)「ポルトガル語版の歌詞はヴィニシウス・ヂ・モライスが担当したんだ。より無常観が出ていて素敵だね」

遠回しで美しい表現。私はこっちの方が好きかも。

以上。





【医局会】当直くじ引き編

~当直シフト決めは大変です~

(`〇-〇)國武医長「9月の連休の当直ですが、くじ引きで決めたいと思います」

(さぁ一人一枚、恨みっこ無しだ!取れ取れー)
「やったー当直無しだ」「ありゃー連休初日かー」ワイワイガヤガヤ

(´-ω-)溝口准教授「あの、私、この日は無理なんだけど…」
(σ‿ σ)永浜医員「”宅直”が当たっちゃいましたけど、私まだ新人なんですが…」
(`・ω・)門司教授「宅直の実態!いやぁー僕が九州大学に居た頃にひと騒動あってさー」
(`^ω^)野上助教「わはは、それは面白い」
(´-ω-)「えっと、あの」
(`〇-〇)「うーん、とするとこの日に入れる先生は…村川先生だけか」
(´・∀・)村川助教「(”当直なし”引いたのに)ええ…ま、まあできなくも無いですが…」
(´-ω-;)「いや本当にこの日無理なんで何とかしてください…」

( `-ω)某医員(…くじ引きにした意味が無いような)

(`〇-〇;)「(フリーズ中)」
(`〇-〇;)「も、もう一回シフト決め、考え直してきます」

大学病院という立場上、人数少ない科であろうが必ず毎日一人、当直に入らねばなりません。ベテランの先生は勿論、みなさん様々な用事(休日にも仕事あったり、勿論プライベートの用事だったり)があるので、シフト決めは大変です。
(・ω・)國武先生お疲れ様です!


~今年の日本精神神経学会、現地開催は中止!~

https://www.c-linkage.co.jp/jspn116/

日本精神神経学会 第116回学術総会 現地開催中止と開催方式に関するお知らせ

(`・ω・)「仙台で開催・オンライン配信の二本立ての予定だったんだけどね」
(`・ω・)「やっぱり現地開催は中止、となりました。仕方ないね」


~【精神科専攻医の皆さんへ】学会発表について~

https://www.jspn.or.jp/modules/newspe/index.php?content_id=60#02_08

新専門医制度 専門研修に関するQ&A

(´-ω-)「精神科専門医の申請においては、”学会発表の経験”が条件に含まれています」
(´-ω-)「『どの規模の学会発表』か?については、公式サイトに説明あります」

”学会ホームページのイベントカレンダーに掲載されているもののうち、「A群」「B群」のものが原則として対象となります。”

(´-ω-)「地方の小規模な発表会とかだと「C群」だったりしますので注意しましょう」
(`・ω・)「若者たち、どんどん学会発表してね!」


~新型コロナ、再流行?対策どうする~

(´・∀・)「別の病院では、”職員は半径30kmから離れてはならない”という対策が始まりました」

「何と!」「それは厳しい…」「うちはどうなるんだろう…」ガヤガヤ

(`・ω・;)「うちの病院の上層部も状況わかってはいるんだが、コロナ対策での赤字が無視できなくなってきているんだよ。対策を厳しくし過ぎると病院が潰れかねないという」
(`〇-〇;)「できるだけ外出や面会を控える、など出来る範囲でやるしかなさそうですね」


~痛みを考える会 開催のお知らせ~

(`・ν・)松島助教「毎年恒例の勉強会である”佐賀・痛みを考える会”、9月に開催決定しました。」
(`・ν・)「例年、整形外科、麻酔科、精神科、のスタッフが主に参加しています。今回は歯科口腔外科の先生も参加してくれるようです」
慢性疼痛をテーマとした勉強会です。医療従事者のみなさま、ぜひご参加ください(・ω・)



本日は関係者向けの連絡事項ばかりになってしまい恐縮です。

いやまあ、医局会ってのは本来そういうものなんですけどね。

何やかんやで毎回何かしら盛り上がるテーマが出てくる、愉快な医局です。

(・ω・)以上。

【医局雑談ショート集】(´=ω=)(`^ω^)( `-ω)

医局の日常。お昼休み時や、退勤前の雑談まとめ。
我らが医局の、まったりした雰囲気が伝われば幸い。


~医局長の心の叫び~

(´=ω=)「酒村くん、君はどうしてそんなに冷静沈着なんだ」
( `-ω)「昔からこんな感じです。常に等身大の自分、それだけです」
(´=ω=)「君の生き方、羨ましいよ。でも…僕には真似できない」
( `-ω)「ほう、それは何故」
(´=ω=)「本音では気楽に生きたいけれど、期待に応えたい、という努力家な自分も居て…」

(`・ν・)松島先生「お疲れ様で…ん?なんの話かな」

(´=ω=;)「こう見えて僕は結構辛いんだよー!」

~ 1時間経過 ~

(´=ω=)「話聞いてくれてありがとう。ちょっと救われた気がするよ」


(・ω・)…帰るタイミングを逃して最後まで聞いてしまった
(・ω・)学位発表の準備、大変そうです。医局長お疲れ様であります!


~勉強のすすめ、野上助教~

(`^ω^)「PCITの研修受けてきましたー(自腹で)

(`^ω^)「ずばり”親子相互交流療法”、Parent-Child Interaction Therapyの略です。」
(`^ω^)「児童精神科領域に限らず、子育てに悩む全ての親御さん達にも是非教えてあげたい!」
(`^ω^)「(自腹で)参加してきた僕、偉いでしょ!日記に書いておいてー」

(・ω・)僕も勉強せねば(自腹で)。また後日、しっかり詳細を纏めてまいります!


~教授、悩む~

(`・ω・)「音楽療法は続くよ!次に紹介する曲は決まってるんだ実は。」
(`・ω・)「良い曲だし印象深いんだけど…良い紹介のし方が思いつかなくて」
(`・ω・)「せっかく紹介するなら綺麗なオチも用意したいので、待ってて!」

(・ω・)楽しみです!



~新人医員、只者ではなかった~

(σ‿  σ*)永浜医員「私もYouTubeよく観ますよー。理系YouTuberの動画、よく観てますー」
(・ω・)お、良いですね!僕も最近ハマってます。相対性理論の動画とか
(σ‿  σ*)「これとか私のオススメで、数学って面白いなーって」

https://www.youtube.com/watch?v=sqcHd4tI99Y

oppai_suugaku

(・ω・)おおっ?!
(・ω・)…あ、本当だ数学としてはちゃんとした内容だ



以上、雑談まとめでした。特にオチ無し。

【勉強会】新型コロナウイルスと精神科

https://www.jspn.or.jp/uploads/uploads/files/activity/COVID-19_20200625.pdf

2020 年 6 ⽉ 25 ⽇
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流⾏下におけるメンタルヘルス対策指針 第1版


本日は抄読会ではなく勉強会。”新型肺炎と精神科”のテーマでした。
最近、日本精神神経学会から正式に指針が発表されましたのでご紹介。(PDFファイルです)


前半は、
「ずっと自宅で運動不足、孤立、収入減る、コロナ怖い」→「みんな不安になりメンタル病む」
という内容について書かれています。(そりゃあ当然でしょう。)
精神科に携わる方々においては、一応目を通しておきましょう。

とは言え時間が無い方も多いと思いますので、
私が「なるほど」と感じたポイントについて要約・ピックアップします。


健康的な⽣活を維持する

ルーティンが崩れがちであるが、睡眠や⾷事のリズムを維持し、規則正しい⽣活を保つべし。可能な限りそれまでの⽇課や習慣を継続し、⾃宅でできる運動を取り⼊れる。
(⾃宅で過ごす時間が⻑くなることで、アルコール摂取量が増加しないように注意!)


情報過多を避ける。テレビ・ネットは控えめに!

過剰に情報に触れると、むしろ恐怖や不安が増⼤する。厚⽣労働省や⾃治体等の信頼できる情報源にとどめること。ニュースやソーシャルメディア等に接する時間は控えめに。できれば視聴する時間帯を決めておこう。


他者とのつながりを保つ

電話やソーシャルメディア、オンラインのツール等を活⽤してつながりを保とう。⽀えになる⼈とのやりとりはストレスの軽減に役⽴つ。罹患者や⾃宅待機者についても、家族や親しい⼈とのコミュニケーションを維持することは孤⽴感や孤独感を和らげる上で有⽤である。


リスクコミュニケーションを意識しよう

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/01_00001.html

厚生労働省 リスクコミュニケーションとは

・定期的かつタイムリーな情報提供
・分かっている情報を明らかにし、最新の情報がある場合にはそれを提供
・憶測や偽りの約束を避ける
・常に誠実であること
・繰り返しメッセージを伝える必要性を予測すること


遺族への⽀援

COVID-19 の死別は、突然で予期しない死別となる。看取りもできず遺体に直⾯することもなく、死別を実感することが遺族にとっては困難。このような状況はしばしば遷延化した悲嘆のリスクとなる。喪失を実感できない場合には、”あいまいな喪失” として受け⽌められ、悲嘆が凍結した状態を⽣じる可能性もある。複雑な医療情報を伝えることは家族を圧倒してしまうために注意が必要である。シンプルで分かりやすく、家族にとって役⽴つ情報を慎重に選択することが必要である。また、家族から⾮難を向けられることがあるかもしれないが、それらの気持ちに寄り添い、可能であれば、必要時に利⽤できる相談先や資源を知っておくことも役⽴つ。


COVID-19 対応者が直面するストレス

以下の状態に注意を要するとのことです。
(日本語での定義が定まっていないみたいです。今回は単語の紹介にとどめます。)

代理受傷 (vicarious traumatization)

共感疲労(Compassion Fatigue)

道徳的負傷 (moral injury)




遠隔⼼理⽀援の注意点

家族が家にいることでプライベートな空間が確保できない場合や、家庭内暴⼒や虐待等の問題がある場合には特に、相談環境が適切であるかを常に確認するべし。オンラインでは双⽅の表情が読み取りづらいため、⽀援者⾃⾝は対⾯以上に表情や声のトーン等の⾮⾔語的なコミュニケーションへの配慮が必要である。また、⽀援対象者が⼀⽅的に打ち切られたと感じることがないよう、⾯接の継続や終了、また各セッションの終了(ログアウト)を明確に伝える等の配慮も重要となる。



まとめ

・家でも出来る運動を!ダラけてお酒に溺れないように。
・テレビやネットでコロナ情報ばっかり追いかけても不安になるだけ。情報源は絞ろう。
・家族や友人と、会えないからこそ小まめにコミュニケーションを。
・その他は各自勉強すべしっ。未曾有の事態なので皆メンタルやられるのは必須。病んでからでは遅い。今のうちに予防と備えを!


以上。

【学生、研修医向け】何科に入る?

勧誘シーズンですので、小話。

私の知る精神科の先輩、同僚、後輩に「精神科と迷った科は?」と尋ねて回り、得られた回答に考察を付け加えて紹介します。


【内科系全般】

精神科は、医師として比較的短期間で独り立ちできる診療科の一つ。
既卒生、他科からの転科組など、少し年長で医者となった人も多いです。
逆に外科系は長期間の修行を求められるため、現役生・体力派でないと厳しいかも。


【神経内科】

同じ”脳”を扱う診療科。認知症、てんかん等の治療において関わりの深い科です。
神経内科は”脳卒中”など緊急性の高い疾患も扱うため、精神科に比べると結構忙しいようです。


【血液内科】

難病に対し長期間、粘り強く治療にあたる、という点で精神科に通ずるものがあります。


【糖尿病内科】

「分かってはいるけれど生活習慣を変えられない…」
そんな多くの患者さん達と、時間をかけて話し合い、一緒に解決策を探していく。
カウンセリング的要素が求められるため、精神科と似ているところがあります。


【救急科】

救急の現場において、精神科との連携は必須。自殺未遂、興奮、アルコール依存、認知症、せん妄…
「命にかかわる精神疾患」を、一番多く診ているのは精神科ではなく実は救急科なのです。


【総合内科】

(適切な画像が見つからなかった…怒らないで)

「ストレスを抱えて体調が悪いけど、どこに行けば良いのか分からない…」
主に心身症の患者さんを、一番最初に診るのは総合内科だったりします。



まあ何科の医師になったとしても、医療者という仲間同士であることには違いありませんので

自分の道を突き進め!(・ω・)


以上。

幻のマラソン@長崎県

以前(6月6日)の日記で、長崎県で行われるフルマラソンは五島つばきマラソンだけと書きましたが、実は来年以降に延期になった長崎平和マラソンの前に、1回だけ本土でフルマラソンの大会が行われたことがあります。

平成23年11月にハウステンボスを中心に行われた「第1回長崎国際マラソン」という大会です。

当時のハウステンボスは倒産寸前の状況をH.I.Sが救って、さあこれから経営再建だ!という状況だったので、マラソンを開くのはハウステンボスのPRという目的もあったのでしょう。

しかし「第1回」大会は運営に不慣れなところが散見される傾向があることを差し引いても、運営に大いに問題があったようです。

具体的に言うと(RUNNETという私も愛用するサイトを参照)、

・前日の大雨で10㎞のコースが変更になったが、誘導員がコースを間違えて8.5㎞で終わった。おかげで世界記録が続出(!?)。フルマラソンでも誘導ミスがあり、5分近く足止めされたりコースを間違えて失格になった人がいたらしい

・フルマラソンは10㎞まで給水がなく、しかも最初の給水はコーラのみ

・ハウステンボス内の石畳が走りにくい

・発送ミスで、パンフレットに書かれてあった給食のカステラやうどんが出なかった

・ハウステンボスの雰囲気を壊さないために案内表示をなくす→おかげでスタート地点が分からなくなる人が続出した

など。

他にもいろいろと問題はあったようですが、ハウステンボス社長の

「結果的にハウステンボスの評判を落とすことになった」

とのセリフが決め手となり、「第2回」が行われることはありませんでした。まあ、マラソン大会の時もハウステンボスは通常営業だったので、ランナーと一般の観光客が衝突したりする可能性もありますからね。


それにしても10㎞走った後にコーラを飲まされる…これはきついな(苦笑)

精神科と運転免許

http://www.seiwa-pb.co.jp/search/bo01/bo0102/index.html

星和書店 精神科治療学 第35巻05号 《今月の特集:精神科医療と自動車運転の現在・未来》
より抜粋

わが国では6種類の抗うつ薬を除いたほぼ全ての向精神薬の添付文書において、服薬中の自動車の「運転中止」を求めているという現実がある。病状が安定し、社会参画をしようとする患者の第一歩を阻む大きな壁になっている。(P.457)

諸外国の向精神薬と自動車運転に関する添付文書の記載について述べると、明らかに記載文言は非制限的である。142品目の向精神薬について、米国、英国、オーストラリア、カナダ等ではいずれも「禁止薬」としての記載は皆無。(P.477)

現時点で、業務上運転可否を判断する方法について、ゴールドスタンダードは存在しないのである。(P.483)



https://cocoromi-cl.jp/knowledge/other/drive/medicine-drive/

元住吉こころみクリニック 精神科・心療内科のお薬を服用中でも運転はできる?

お薬の影響や病気の症状で「運転に支障がある」と判断された状態で事故をおこした場合、『危険運転致死傷罪』が適応され、通常より厳しい罰則になります。症状やお薬で運転に制限のかかりやすい精神疾患の患者さんにとって、風当たりが強い内容になってしまっています。

「精神科の治療をしている限り運転はできないのか」と憤りを覚える方も少なくないかと思います。
その憤りは、実は処方している医師側も持っています。『日本精神神経学会』でも、「向精神薬服用中の画一的な運転禁止」に対しては一貫して反対の姿勢を示してきました。



https://www.npa.go.jp/policies/application/license_renewal/ninchi.html

運転免許の更新等運転免許に関する諸手続きについて > 認知機能検査について

75歳以上のドライバーは、高齢者講習の前に認知機能検査を受けなければならないこととされています。

時間の見当識、手がかり再生、時計描画という3つの検査項目について、検査用紙に記入して行います。公安委員会(警察)又は委託された教習所等で受けることができます。検査の実施は、約30分ほどで終わります。
点数に応じて、
「記憶力・判断力が低くなっている(認知症のおそれがある)」
「記憶力・判断力が少し低くなっている(認知機能の低下のおそれがある)」
「記憶力・判断力に心配がない(認知機能の低下のおそれがない)」と判定が行われます。

「記憶力・判断力が低くなっている」との結果であった場合は、臨時適性検査(専門医による診断)を受け、又は医師の診断書を提出することになります。認知症であると診断された場合には、聴聞等の手続の上で運転免許が取り消され、又は停止されます。


https://www.police.pref.saga.jp/menkyo/_5368.html

佐賀県警察本部 自主返納(運転経歴証明書)のご案内

運転経歴証明書

運転免許証のかわりとなる、身分証明書的機能を有するものです。
運転経歴証明書を提示することで交通機関の割引サービス等を受けることができます。


【まとめ】

精神科のお薬を飲んでたら「運転禁止」…とあるが、飲まないと病気が悪化して運転どころではなくなる。なので現状としては、「自己責任で」飲んでいただくしかありません。諸外国に比べて日本が厳しすぎるのかもしれませんが…。
認知症が疑われる場合は、必ず検査を受け、認知症の精査をしてもらう必要があります。
運転免許の自主返納制度がありますので、自信のない方は、事故のないうちに返納しておくのが良いかもです。