医局日記

【医療従事者各位】新型コロナウイルス感染症に対応する職員へ

日本赤十字社より

新型コロナウイルス感染症対応に従事されている方のこころの健康を維持するために

http://www.jrc.or.jp/activity/saigai/news/200330_006139.html


第2の感染症(心理的)=不安・恐れ

第3の感染症(社会的)=嫌悪・差別・偏見


困難な状況で働く職員がこころの健康を
維持するために必要な4要素



困難な状況で働く職員がこころの健康を維持するために必要な4要素

・職務遂行基盤(スキル、知識、安全)

・個人のセルフケア

・家族や同僚からのサポート

・組織からのサポート


よく纏まっていると思います。


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医療従事者向けと、自宅待機の一般者向け、それぞれポスターあります。

みんな不安だからね、仕方ないね。

やれる事やっていきましょうぞ。



以上。


マスクの歴史

http://www.jhpia.or.jp/product/mask/mask3.html

一般社団法人 日本衛生材料工業連合会より


日本でのマスクの歴史は、明治初期に始まります。当時のマスクは、真ちゅうの金網を芯に布地をフィルターとして取り付けたものです。主として粉塵よけに利用されていました。このマスクが、1918年のインフルエンザ(スペイン風邪)大流行をキッカケに、予防品として注目を集めるようになります。

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https://bunshun.jp/articles/photo/37213?utm_source=news.yahoo.co.jp&utm_medium=referral&utm_campaign=partnerLink

文春オンライン 100年前のスペイン風邪流行のさなか、マスクをして登校する日本の女学生たち より



https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/031600175/

NATIONAL GEOGRAPHIC ペスト医師、奇妙な「くちばしマスク」の理由 より

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このマスクは、17世紀のフランスの医師シャルル・ド・ロルムが考案したとされている。フランス国王ルイ13世をはじめ、多くのヨーロッパの王族を治療した医師だ。

「長さ15センチのクチバシのような形で、中に香料を入れていた。穴は鼻孔近くの左右に1箇所ずつの2つしかなかったが、呼吸をするのには十分だった。クチバシに仕込んだハーブの香りを、吸い込む空気にまとわせることができた」という


https://www.ninomiyasports.com/archives/37310

SPORTS COMMUNICATION マスクマン、2つの歴史 より


「19世紀の後半、フランス人のレスラーがマスクを被って試合を行なったという話があり、これが一番古いというのが最近わかった」

「今でこそマスクマンはヒーローというイメージがあるが、この頃はそうではなかった。マスクは自分の素性を隠すためのものだったんだよ」


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amazon.co.jpより画像




ガスマスクの誕生と進化、塹壕戦から浸透戦術への変化および考察については、また次の機会に記載します。



以上。

3大禁忌

社交における三大タブー

政治 宗教 野球


教授「公式ホームページだからね。政治的な話題は避けてね!(やれ)」

「わかりました(ひとまず野球で行くか)」


https://style.nikkei.com/article/DGXBZO55287400R20C13A5000000/

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”インド版、巨人の星”をご存じかな?

野球ではなく、よく似たスポーツである”クリケット”を題材とした作品だ。


ローカライズって、良いよね。互いのリスペクトを感じる。



以上。

家庭菜園、いかがでしょう

https://jasaga.or.jp/kateisaien/yasai/

JAさが



若人達よ、将来の危機に備え、農業の基本を習得しようぞ!


ちなみに映画インターステラーで、元宇宙飛行士である主人公が農家に転職して生活してる、

っていうオープニングシーンがとても印象的でした。

やっぱり人類の危機においては、農業が大事なのだ。



ちなみに私、試しにハツカダイコンを育ててみたのですが

20日以内に収穫するのを忘れて2か月以上放置したところ


マンドラゴラみたいな奇怪な有機物へと変わり果てていた。

もの作りは割と好きなのですが、生き物を育てる、というのは苦手なようだ私。



以上。

検査…感度と特異度についての復習

私自身、十分な知識を有している自信に乏しいため突っ込まれるとボロが出そうなので、あくまで簡単な復習として…


https://bellcurve.jp/statistics/course/14802.html

統計WEBより。


感度…実際にその病気に罹患している人の中で、検査で陽性になった人の割合のこと。

特異度…その病気に罹患していない人の中で、検査で陰性になった人の割合のこと。


理想的には、感度・特異度が両方とも100%近ければ、病気の見落とし無く、結果が陰性なら安心、ということになります。

ただ現実的には、そうした検査は存在しない。必ず偽陽性、偽陰性が出ます。


感度が高い・特異度が低い検査だと…

・陽性 → 病気の可能性はあるが、病気でない(偽陽性)可能性もある。

・陰性 → 病気でない(真陰性)可能性が高い。おそらく安心。


感度が低い・特異度が高い検査だと…

・陽性 → 病気である(真陽性)可能性が高い。やばい。

・陰性 → 病気でない可能性はあるが、病気(偽陰性)の可能性もある。油断すんな。


無理やり擬人化して考えると、

感度が高い先生は「疑わしければ陽性!」という心配性

特異度が高い先生は「陽性なら見逃さんけど、迷ったら陰性で。」という慎重派

ってところか。

検査、治療法が簡易かつ安価なら、感度が高い検査をガンガン行うべき。

検査も治療も、医療資源が限られている・高価なら、特異度が高い検査で本当に治療が必要な人に絞り込むべき。


では、現在流行しているCOVID-19の場合はどうか?


https://www.jrs.or.jp/modules/information/index.php?content_id=1468

https://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/information/20200325v1.220200323.pdf

日本呼吸器学会

COVID-19 に関する一般的な質問に対する現時点での文献的考察 2020/3/25 より


58 例の年齢一致コホートで 4 人の米国の放射線科医が COVID-19 を非 COVID-19ウイルス性肺炎と区別する精度は 97%(95%CI:88-100%)、88%(95 CI :77-95%)、83%(95%CI:71-91%)及び 84%(95%CI:73-93%)であり、感度は 70〜93%、特異度は 93〜100%でした。


とのこと。

PCR検査については言及が少ないですが、少なくとも感度が低い・特異度が高い、のが現状のようです。


58 例の年齢一致コホートで 4 人の米国の放射線科医が COVID-19 を非 COVID-19
ウイルス性肺炎と区別する精度は 97%(95%CI:88-100%)、88%(95 CI :77-95%)、
83%(95%CI:71-91%)及び 84%(95%CI:73-93%)であり、感度は 70〜93%、特異度
は 93〜100%でした。


無症状の感染者も多い事、重症化した場合は集中治療室・人工呼吸器を要するなど医療資源が限られていることを考慮すると、

「有症状者に絞り込んで検査を行う」

「陰性でも安心できないんだから、全国民が感染リスクを抑える努力を」

という現状の対応は、概ね妥当なのではないかと。


ただ前代未聞の事態ですから、本当の正解が何であるのか、事態が収束してからでないと結論は出せませんね。



以上。



巨石パーク

https://www.nishinippon.co.jp/item/n/597228/


外出自粛が解除されたら行きたい。

登山(巨石パークは登山コースです)それ自体は三蜜ではないのだが、


教授「登った後、温泉と地元料理店に行くことになるのがお約束」


なので、やっぱり今は控えるべきだそうな。

(ちなみに我らが教授は登山の達人である)



以上。

夜のお店とは、一体…

とある当直の日の夜の精神科病棟。

カルテを書きながら、夜勤の看護師さん達と討論(?)。


新型肺炎が、いよいよ佐賀でも感染拡大。

…いまのところ感染経路が、”夜の社交場”ばっかりである。なぜだ。

というか、夜のお店ってどんな所なんだろう。


「おさわり有り?濃厚接触?」

「いや、そういう類の店ではないと思うけど」

「男の人って、どういう気持ちでそういう店に行くわけ?」

「そんなこと言われても」

「スナックとかなら行ったことあるから雰囲気わかります」

「それは割と普通のお店の範疇では」


恥ずかしながら小生、こうした夜のお店の類に入ったことが一度も無い。

話についていけませんでした

(´・ω・)インドア派なんだってば


と言うかなんだ、皆さん、エロスは程々にしときましょう。

以上。

第114回医師国家試験、精神科の問題

D-7 アルコール依存症の治療について適切なのはどれか。


a 入院治療が第一選択である。

b 断酒会は匿名参加が原則である。

c 離脱症状にベンゾジアゼピン系薬を投与する。

d 脳症の予防としてビタミン D は有効である。

e 患者に知らせずに抗酒薬を食事に混ぜて投与する。


解答は厚生労働省のページで発表されています。

https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2020/siken01/dl/seitou.pdf


臨床経験を積めば即答レベルの問題なのですが、解説しようとすると意外と上手く纏めるのが難しいと気づき、この問題をチョイスさせていただいた。

eを選んだアナタは多分、別方向に才能があると私は信じる。(ちなみに禁忌選択肢だったそうです)



以上。

怒涛の学内メール

新型肺炎への対応のためか、昨年と比べて学内メールが増えています。


「検温スクリーニングマニュアルを更新」

「外来部門へ通達」

「新型コロナウイルスによる入院について」

「農学部よりイチゴとカーネーション販売のお知らせ」

「感染拡大防止のためトリアージ用トレーラーハウス設置」

「緊急事態宣言を受け在宅勤務導入」



…さり気なく平和的なメールが混ざっている。


緊迫した情勢ですが、出来る仕事をこなすのみ。

以上。

【医局会】学生実習、どうなる?

学生実習。

本来であれば患者さんに触れ、臨床の現場を肌で感じて学ぶ、大切な経験です。

しかし新型肺炎の影響で、現在学生実習は事実上中止となってしまっています。


特に精神科においては、患者さんの表情、話し方、話す内容など、

直接会って会話しないと分からない事だらけです。

なのに患者さんに会うどころか病棟にすら入られない!


当科医局会では本日も、「何とか臨床実習に代わる、学生さん達への教育手段は無いものか?!」で大いに議論が交わされました。


ネット配信?

いやしかし個人情報の問題が…

録画じゃダメかな?

カメラどこにあるの

マイクは

(ワイワイガヤガヤ)


准教授「せめて、カンファレンスを見せてあげたいですね。録画でも。少しでも臨床の雰囲気を伝えたいです」

教授「そうですね。出来ることをやっていきましょう!」




ぼく「すみません、学生時代、カンファレンス、わたくし、眠くなり、その」

教授「心配要らない。僕も学生時代、なぜかカンファレンスの記憶が無い」

「奇遇ですね、私も」

「僕も」

「そもそも実習行ってた記憶すら」

准教授「えっと、あの…」


自分が主治医の立場になると、指導医から沢山意見をいただけるカンファレンスという場が、

とても勉強になる、大変貴重なものであるか良く理解できました。


「自分で考え、発表する」という体験で人は成長するものです。

こんな時代だからこそ、学生さん達に、少しでも何かを学んで欲しい。

当科は、あの手この手で実習体制を工夫してまいります!



以上。