【宇宙ネタ】~火星に着いた。~
(Perseverance:Wikipedia)
8月23日の日記で紹介したNASAの火星探査機、無事に火星に到着しました。
祝着陸!火星探査車「パーサヴィアランス」から初画像が届いた 2/19(金)
パーサヴィアランスは日本時間19日5時55分、かつては湖と三角州だったとされるジェゼロ・クレーターに着陸。これから2年間、かつて火星に存在していたと考えられる微生物の証拠を探して過ごします。同探査車にはなんと23台もの異なるカメラが搭載されているので、火星のこれまで見たことないような光景を提供してくれることでしょう。
(火星:Wikipedia)
火星探査の目的
今回はズバリ「生命の痕跡」調査が目的。
火星は、地球に(奇妙なほど)似た点がある。
・地球と同じ、岩石の地表を持った惑星である。
・自転周期(1日の長さ)が約25時間。地球にかなり近い。
・赤道傾斜角が約25°。これも地球の23°に近く、地球と同じく四季がある。
・大気が存在する。
同じ隣の惑星でも、金星は「地表の気温が400°、90気圧」「自転周期243日」「傾斜角177°(=自転の向きが逆)」ということを考えると、火星は随分地球に似ていることが分かる。
もちろん、地球と大きく異なる点もある。
・地球よりも太陽から遠いので、寒い。
・大気はあるけど超薄い。(地球の大気圧の1%未満)
・地球よりも小さく軽く、表面重力は地球の1/3。
・地殻変動が無く、地球のような磁気が無い(宇宙からの放射線を防げない)。
・衛星はある(フォボスとダイモス)けど、超ちっちゃい。というか地球にとっての月がデカ過ぎる(6月21日の日記でまとめた)。
で、生命は居る(居た)のか?
この辺が未だよく分かっていなかった。これまでの火星調査では、どう見ても動物とか植物は居ないようだが…
火星の生命(Wikipedia「過去の火星の想像図」)
少なくとも現在は、地表はカラカラに渇いているし、磁気圏が無く放射線から身を守れないため、「生命が居るとすれば地下だろう」という説が有力。ただし「過去には水が存在したっぽい」痕跡が発見されており、かつては地球のように生命が存在する惑星だった…のかもしれない。このあたり、今後の調査・研究で分かってくることが期待される。
そもそも生命の起源とは
生命の起源(Wikipedia)参照。諸説あるが、宇宙科学愛好家としてはパンスヘルミア説(Wikipedia)を推したい。つまり「宇宙のどっかで生命が作られ、バラ撒かれている」というもの。微生物って意外と頑丈だし、うまいこと隕石とかに包まれて移動すりゃ宇宙空間でも生き延びられるのではなかろうか。辿り着いた惑星で繁殖するのが珍しくない現象であれば、ある程度地球に似た環境の星なら生命が居ても全然おかしくない。
地球類似性指標(ESI:Earth Similarity Index)
地球にどれだけ似ているか?を示す値。ちなみに英語版Wikiの方が情報が多い。惑星の半径・密度・脱出速度・表面温度を用いて計算する。地球を1として、1に近ければ似てる、0に近ければ似てない。なお火星は0.70、月は0.56、金星は0.44。実在が確実視され、かつESIが高めの惑星としては、12光年離れたティーガーデン星bが0.95。
地球に近ければ、たぶん生命が居るし、地球人が引っ越して住むことも出来るだろう。
まとめ
地球に住んでると「生きてて当たり前」って感じるかもしれませんが、宇宙においては超珍しい現象だ。少なくとも今のところ、地球以外の星で生命が存在している(していた)証拠は見つかっていない。
生きているって、それだけで貴重なのだ。我々は貴重な存在なのだ。
以上。