医局日記

【教授の音楽療法】~Torch Songs~

~昨日昼~
(`・ω・)「このコーナーも11回目だね。ぼちぼち記事書いてメールで送りますね」
(・ω・)よろしくお願いします

(・ω・)お、教授からメール届いた
( ω)・・ どんどんボリュームアップしている!
(`・ω・)「今回は6曲!」


~Torch Songs~

以前、Commodoresの「Easy」を取り上げた時に、Torch Songsの一種と表現しました。Torch Songsとは感傷的なラブ・ソングで、典型的には、歌い手が、報われない片思いの恋、失恋を嘆くもので、恋人が振り向いてくれないとか、去ってしまうとか、「恋愛のあや」に関連するテーマが取り上げられている歌曲です。この表現は、「to carry a torch for someone」(誰かのために松明を運ぶ)という、報われない愛の明かりを灯し続けることを意味することわざに由来し、20世紀中盤以降のRock Era 以前から使われてます。Rock Era 以降も数限りないTorch Songsが作られましたが、私の好きな何曲かを紹介します。

1. You’ve lost that loving’ feeling by the Righteous brothers  1964年
Blue-eyed soul と言われた白人デユオグループの全米ナンバーワンヒット。Barry Man・Cynthia Weil・Phil Specterのゴールデントリオの作。1986年トムクルーズ主演の映画「Top Gun」(今年続編が公開されました)で使われました。ちなみに、20世紀にアメリカで最もテレビやラジオで流れた曲だそうです。
君はもう瞳を閉じないんだね 僕が君の唇にキスしても
ふれる指先にかつてのやさしさもない
懸命に隠そうとしているけど ベイビー、 僕にはわかるんだ
君はあの愛する気持ちをなくしてしまったことが
僕を愛する君の気持ちは消えてしまったんだ!

彼らにとってのもう一つの代表曲であるUnchained melodyは元々、「Unchained」という映画の主題歌で多くのアーティストがカバーし、1990年の映画「Ghost」でも使われています。きっと聞き覚えがあるでしょう。
同じくBlue-eyed soul と言われたHall & Oatesのカバーです。

Daryl Hall & John Oates – You’ve Lost That Lovin’ Feeling (Official Video)

2.One less bell to answer by the 5th dimension 1970年
Burt Bacharach and Hal Davidのゴールデンコンビ作の佳曲、惜しくも全米ナンバーツーヒットに留まりました。その時のナンバーワンヒットはMJの兄弟グループJackson 5の「I’ll be there」で、5週連続全米ナンバーワンヒットとなり、後にMariah Careyが再度全米ナンバーワンヒットとしています。
ベルの鳴る音がひとつ減る 焼くたまごの数も あとから車で送っていくのも
彼一人分手間が減ったわ だから、嬉しいはずなのに
でも、何をしていても涙がこぼれるの
嬉しいはずだけど、彼が出て行って。 でもわたしの毎日は空っぽなの

Burt Bacharach and Hal Davidコンビのヒット曲は多数あり、きっと聞き覚えのある「お洒落な」曲が目白押しです。1,2はともに曲を演奏しない「職業作曲家」の作詞ですが、日常の何気ない事柄から、詩を作る才能はさすがです。
当時大人気だったSoul Train からの映像です。

5th Dimension On Less Bell To Answer (HQ Stereo) 1970

3.It’s too late by Carol King 1971年
洋楽好きでこれを知らなかったらモグリ?と言われる超名盤「Tapestry:つづれおり」からの5週連続全米ナンバーワンヒットで、Gloria Estefan等多数のアーティストがカバーしています。
時間をやり過ごすためだけに、1日中ベッドの中にいたの
何か良くないことが起きていることは否定できないわ
私たちのどちらかが、変わってしまったのか?
多分、私たち2人とも努力するのをやめてしまったんでしょう
遅すぎるわ、ベイビー、今じゃ、もう遅すぎるの!

「Tapestry」はYou’ve got a friend, I feel the earth move, Will you still love me tomorrow? など、きっと聞き覚えのある佳曲満載ですので是非聞いてみてください。
Carole Kingの愛猫?が印象的なアルバムジャケットでした。

Carole King – It’s Too Late (Audio)

4.Baby come back by Player 1977年
ほぼ一発屋?の3週連続全米ナンバーワンヒット。ベタな歌詞内容ですが、イントロのベース、ドラムス、ギターの掛け合いが魅力的な佳曲です。
君を忘れるために夜通しで散財し、あらゆることをやっても
朝が来ればまた振り出しに戻ってしまう
ベイビー、どんな愚か者でもわかるはずさ。
君の全てがどんなに素晴らしいかを!

「男の未練」満載の歌詞ですね?
彼女を失って嘆く男のことなど意に介することもなく、パリの街を楽しむ美女のイメージ映像?

Player – Baby Come Back {HD}

5.Sara by Starship 1986年
バンドカラーの変更とともに、Jefferson AirplaneからJefferson Starshipを経てStarshipとなったバンドの全米ナンバーワンヒット。歌詞の内容に合ったPromotion videoがベタですが良い感じです。
君のような女性に会うことは二度とないだろう
幸せな結末には二人でいることは必須なんだけど
僕たちは水と油(原詩ではfire and ice)、夢はかなわないのさ
セーラ セーラ きみの瞳に嵐が吹き荒れてる
セーラ セーラ サヨナラを言うのにふさわしい時なんてないんだよ!

状況的に4と同じですが、やや男の「やせ我慢」を感じる?

Starship – Sara (Official Music Video)

6.Don’t know why by Norah Jones 2002年
21世紀に入ってからのTorch Songで2003年グラミー賞の最優秀レコード賞を受賞しています。彼女の父親はインドの伝統楽器であるシタール奏者のRaviShankarで、Beatlesとの深い親交があったことは有名です。
4,5とは逆に、別れた彼を想う歌です。歌詞の和訳入りでどうぞ。

Norah Jones – Don’t Know Why (Official Music Video)