医局日記

【リラクゼーション法】~自律訓練法、筋弛緩法~

「眠れない」「緊張して肩がこる」という患者さんにオススメしている方法。
そこまで症状が無くても、リラクゼーション法ってのは覚えて損は無いと思う。いつでも役に立ちます。



自律訓練法の健康効果とは 更新日:2019年2月 1日

自律訓練法

1932年にドイツの精神科医シュルツ(Schultz, J. H.)によって体系化されたもの。催眠療法の一種。
自律訓練法は、自己催眠により意識的にリラックス状態をつくり、自律神経のバランスを回復させる最も基本的な治療法として精神科や心療内科で導入されています。


やり方 ~自律訓練法の7つの公式~

行う際は仰向けに寝た状態か、椅子に腰かけた状態になります。寝た状態で行う場合には床などの硬い場所ではなく、布団やマットなどリラックスできる場所にします。
軽く目を閉じた状態で、7つの公式を唱えます。声を出さずに心の中でくり返すようにします。


背景公式:「気持ちが落ち着いている


第1公式:「右腕が重たい→左腕が重たい→両脚が重たい


第2公式:「右手が温かい→左手が温かい→両脚が温かい


第3公式:「心臓規則正しく打っている」


第4公式:「楽に息をしている」


第5公式:「お腹温かい


第6公式:「が心地よく涼しい

時間は1回3~5分で毎日2~3回行います。



終わり方 ~消去動作~

訓練を終えるときは、最後に「消去動作」を行って自己催眠状態から醒めてください。両手を上げて大きく伸びをしたり、両手を強く握ったり、開いたり、肩や首を大きく回すなど、意識や筋の状態を通常レベルに引き上げるための動作です。ただし入眠前であれば、消去動作はせずにそのまま眠っても大丈夫です。



リラクゼーション法(漸進的筋弛緩法)とは? 更新日:2019年08月30日

漸進的筋弛緩法

筋肉は緊張させてから力を抜くと、脱力しやすくなります。『漸進的筋弛緩法』は、これを利用してリラックス状態を身に着けていく方法です。
前準備(リラックスできる場所など)は省略。詳しくは上記webで。

まずは手からはじめていきます。片手ずつ行っていきましょう。親指を中にいれて包むようにしてこぶしを握りこみます。この時も呼吸を大事にしてください。息を吸いながら力を込め吐くときに力を抜くようにしましょう。力を抜くときに、筋肉が緩んで緊張がほどけていく感覚を十分にゆっくりと感じてください。これを2~3回繰り返します。

手が終わったら、腕(力コブを作る)、肩(肩をすぼめる)、背中(肩甲骨をよせる)、首(左右にひねる)、顔(全体をすぼめる)、お腹(手を当てて押し返す)、太もも(足を延ばす)、足(そらす)とすすめていきます。

最後に全身をチェックして、緊張が残っていないかを確認します。


まとめ

寝つきの悪いアナタ。睡眠薬に頼る前に、まずはリラクゼーション法を試してみませんか。
「自分の体、自分の神経を、自分自身でコントロール」できる体験をするだけでも、不思議な安心感が生まれますよ。

以上。