医局日記

【心理学】~やる気を出すために~


心理学のすべてがわかる本 ISBN978-4-05-406747-9
第6章 自分のための心理学
5.やる気を出すための心理学 より

「出来たらご褒美がもらえる」という報酬による動機づけを「外発的動機づけ」と言う。
報酬が無くても「行動そのものが楽しい」という動機づけを「内発的動機づけ」と言う。

で、どっちが良いの?…実験した結果、

「出来たら報酬あげます」と伝えたグループよりも
報酬について何も伝えなかったグループの方が、出来が良かった。意外!


結論として、内発的動機づけの方が強い
また、報酬を約束することで逆にやる気を削いでしまうことを「アンダー・マイニング効果」と言う。

しかし当然ながら、「こんなの無理だよ…」という達成できそうにない目標だと、やる気は出ない。
自分ならできる、やれる!」という自己効力感を持つことが必要であり、そのためには目標設定が重要。

では、どう目標設定するのが適切か?…実験した結果(心理学者は実験好きだ)、

「長期目標(1週間で〇〇)」「そもそも目標なし」のグループよりも
短期目標(1日で〇〇)」のグループの方が、大きく自己効力感が高まった



6.原因帰属理論

どんなに頑張っても失敗することはある。そりゃ仕方ない。
ただ、失敗の「原因」をどこに見出すか?(原因帰属)次第で、やる気は大きく変わる。


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原因帰属理論とは?8パターンの原因帰属を理解して、行動とモチベーションを改善しよう
より

自分の問題(内部)、他人の問題(外部)
いつものこと(安定)、たまたま(不安定)
変えられる(統制可能)、変えられない(統制不可能)
…の組み合わせによって、8種類に分類される。

では実際、どの原因帰属が良いの? については、
「答えは無い」
みたいです。状況、バランスによって使い分けるべし。

統制不可能、外部「あいつが悪い、運が悪い」ばかりでは成長しないけど、
統制可能、内部「自分の努力不足!」ばかりではハードルが高くなり過ぎて潰れる。
「自分で、こうすれば良かったなー」「いや今回は流石にどうしようもなかった」と、適度に使い分けよう。

「最近調子が悪いなぁ」と感じる人は、いま一度、自分の原因帰属を意識して振り返ってみよう。
どこかに偏ってないか?いつも自分のせい、他人のせいにしてないか?
それを見直すだけで、あなたのモチベーションは大きく変わるかもしれない。


まとめ

「これを乗り越えたらご褒美だ!」は、ほどほどに。
内発的動機づけを重視しよう。仕事・勉強を楽しめるようになれば最高だ。
そして目標設定は「短く」を意識しよう。
行き詰ったとき、原因帰属を意識して振り返ろう。
自己効力感を高めていこう。自分なら出来る!(`・ω・´)b


以上。