医局日記

【歴史ネタ】~剣術~

8月9日の記事にて「肥前兵法タイ捨流」という剣術を紹介しました。
しかし、そもそも実戦剣術とはどういうものなのだろうか。調べてみました。

日本古武道協会 official site


基礎知識

剣術≒兵法

戦に勝利し生き延びることが剣術の主目的。
刀だけでなく他の武器(脇差、槍、棒、手裏剣など)、素手での格闘術まで含めた総合的な戦闘術として「兵法」と呼称されるものが多い。


”剣道”との違い

何度でも「練習試合」が出来る剣道とは違い、真剣を用いての勝負は負けたら即死である。
あらゆる状況に備えるため、複雑で多彩な型を習得する必要がある。

Wikipedia 五行の構え より

剣道ではあまり使われない「八相の構え」は本来、甲冑を着た状態で用いられる。
実戦では、相手の甲冑ごと叩き切るか、隙間を狙い打つか、なども瞬時に判断する必要がある。


剣術の歴史、系譜。

兵法三大源流
おもしろきこともなき世をおもぶろぐ 兵法三大源流別の剣豪一覧より

日本の剣術流派の元を辿ると、鎌倉時代~室町時代に誕生した「念流(&中条流)」「陰流」「神道流」の3つの流派に行き着く。
戦国時代~江戸時代初期にかけて、分派したり組み合わさったりして、様々な流派が生まれ剣術が発展していった。
剣術流派データベースより



Tenshin Shoden Katori Shinto-ryu – Part I | 天真正伝香取神道流

↑三大源流のひとつ、神道流。形が長くて複雑。普通にチャンバラ映画観ているみたいで格好いい。


江戸中期~ 江戸三大道場

BUDO WORLD 新流の台頭と江戸三大道場より

江戸中期になると、竹刀や防具が普及し、現代の剣道の原型が出来てきた。
怪我の心配なく戦えるので、長らく禁じられていた他流試合が解禁され賑わった。

特に江戸には、三大道場といわれるものがあった。
北辰一刀流(by千葉周作)の「玄武館」
神道無念流(by斉藤弥九郎)の「練兵館」
鏡新明智流(by桃井春蔵直正)の「士学館」
以上の「玄武館」「練兵館」「士学館」を江戸三大道場といい、「技は千葉、力は斉藤、位は桃井」などと言われた。


幕末~明治維新期


マイナビニュース 2008年2月29日 新選組ファンなら誰でも知っている天然理心流を習う
どこでも地元メディア ジモコロ 2018年11月1日 新選組が恐れた薩摩の剛剣!『示現流』ってどんな剣術?

この頃の武士は実戦経験を持たない者が殆どで、剣術は「武士としての教養」の扱いとなっていた。
しかし幕末の動乱期に入り、再び真剣での斬り合いが活発となる。
天然理心流を使いこなす新選組、薬丸自顕流の薩摩隼人達。再び実戦派の剣術が表舞台で活躍した。

やがて開国・文明開化により、侍は姿を消し、戦場の武器は銃剣ライフルに置き換わった。
刀は完全に時代遅れの武器となり、兵法としての剣術の役割は、終わった。


今、剣術を学ぶ意義

古武道は、東洋哲学並びに、わが国肇国以来の神道思潮、国学思想とも深い関わりを保ちつつ、日本民族の啓発、開明に多大の寄与を続けてきた。また、古武道の伝統は、現行武道に伝承され、今や世界的な関心の対象となっている。(日本古武道協会 設立流儀 より)
先人の英知は古武道の中にあり、それは私たちが知っているスポーツという概念と異にする世界です。人より強くということではなく、居合いの稽古を通して潜在的に秘めている自分の能力を見いだし高めてゆくことが稽古の本分です。(一般社団法人 居想会 居合道の魅力・・・古武道の世界 より)

つい数百年前まで、人は何時死んでも不思議ではないという厳しい時代を生き抜いていた。
当時の人々と同じ技術を学ぶことで、現代人が忘れてしまった感情や、意志の強さが身につくことだろう。
興味がわいた方は、ぜひ。



YouTube 示現流兵法

↑私が一番好きな剣術。先ほどの動画の香取神道流と同じ、天真正系列(のハズなのだが…)、その進化に刮目せよ!
チェストー!!(音量注意!!)