医局日記

【抄読会】認知症を予防しよう!

【次回予告】

(`・ω・)門司教授「音楽療法ネタで是非聞いて欲しい曲があるんだ!」
(`・ω・)「Policeの Every breath you takeだよ。何とYouTubeのPVは再生回数7.6億回!」
(`>ω<)「で、この曲の歌詞がまた、凄いんだ!」
(`・ω・)「というわけで予習しておいて!」

わかりました!(・ω・)


【そして抄読会】

(`・ω・)「今日の抄読会は僕の発表の番だね!」
(`・ω・)「テーマは、認知症のリスク因子。うつ病、躁うつ病は認知症リスク、ってのは結構昔から言われてたね。というわけで復習から。」

若年発症の躁うつ病は、認知症リスクを高める。
うつ病の場合、認知症発症リスクが2倍。躁うつ病は、さらに高い。
ただ、アルツハイマー型以外の認知症との関連性については論文が少なく、よくわかっていない。
若年期の学習履歴(何歳まで学校に通って勉強したか?)は認知症を予防できる。”認知予備能”が高まるからです。
糖尿病、タバコ、難聴、なども認知症のリスクです。
お酒については論文によって「予防できる」or「害悪」と真っ二つに分かれています。

(`・ω・)「さあ本題。今日ご紹介する論文は…」

Risk of Dementia in persons who have previously experienced clinically significant Depression,Anxiety,or PTSD:A systematic Review and Meta-Analysis.
Journal of Affective Disorders 2020;274:247-261


アメリカの論文ですね。うつ病、不安障害、PTSDを含めたメタ解析です。
どうやら退役軍人は認知症になりやすい?という仮説があるようで、PTSDとの関連が研究され始めたとのこと。
29963の論文から、ええ加減な内容、怪しい論文を除外していって、最終的に36個の論文を解析。

結論としては、やはりうつ病は認知症のリスク因子。不安障害も、うつ病ほどではないがリスク因子には違いない。ただPTSDとの関連は不明でした。今後の研究に期待です。

(`・ω・)「さて本文の内容は以上。で、実際の臨床において何が大事かと言うと…」
(`・ω・)「これまで不安・うつ、の患者さんが60~70歳になってきたら、認知症になっていないか?と注意して、検査するのを忘れないことです。」
(`・ω・)「認知症の薬は有るけど、あくまで予防薬であって、まだ”治療薬”はできていないからね。早めの予防、気づきが大事だよ!」

(`〇-〇)「学習履歴と予防効果、興味深いところですね」

(`・ω・)「まあ、勉強ばっかりで遊ばないのはアホだけどね!」

(`〇-〇;)「あ、はい」



よく学び、よく遊び、生きていきましょう!(・ω・)


以上。